グリーフケアとは?
グリーフケアという言葉があります。
グリーフ=悲嘆。
大切な存在とのお別れを経験すると、悲嘆の反応として怒り、事実の否認、後悔や自責の念など、
様々な感情がわき上がります。
それらの感情は、時に外に表現されないまま自分の中に溜め込まれ、堆積していきます。
特に日本では、悲しみを表に出さず、感情を抑えて日々の生活を送る事を、
気丈だとか、しっかりしているなどと言い、美徳とする傾向があります。
ですが、悲しみを無理に押さえ込むことは、不眠や食欲不振、抗うつ状態など、
身体的、精神的に変調をきたす原因にもなります。
結果的に「グリーフ」の状態を長引かせる一因となってしまうのです。
こうした人々の悲しみを理解し、支えていくことで、抑制された思いや感情などを開放し、共感していくこと。
それが「グリーフケア」です。
しかし社会構造が変化し、家族形態も変わっている現代、抱え込んだグリーフを
共感してくれる人間がいないとか、グリーフへの無理解から出た心無い言葉によって、
心に深い傷を負う人が増えています。
グリーフの状態にある人の、深い悲しみを減らす事や取り除く事はできません。
しかし、安心して自分の感情を表現でき、心を開いて話ができる場を作るという取り組みは拡がっています。
様々な法人やコミュニティがありますので探してみてはいかがでしょうか。
ご遺族と共に遺品に向き合い、その遺志を感じながらお手伝いができれば。
誰もが目を背けたくなる状況でも、我々だけは正面から向き合えれば。
それはグリーフケアになるのではないか・・・
遺品整理業者に出来ることはわずかですが、少なくとも遺品整理人は、
ご遺族のグリーフを理解する存在でなければならない。そう考えます。