増える孤独死
遺品整理の仕事の中でも特に大変なのが孤独死の現場、いわゆる特殊清掃です。
今回は孤独死の話を少々。
孤独死というと身寄りの無い老人が多いように思われますが、実際は一人暮らしをしている50代~60代に多いです。
親族がいる場合が多いのですが、自分の現状を知られたくない、迷惑をかけたくない、といった理由から孤立した暮らしを選ぶ方が多数を占めます。
孤独で荒んだ生活では健康管理も疎かになりがちで、突然死のリスクが高まります。
またうつ症状から自ら命を絶ってしまうケースも多いのです。
孤独死の現場は、そういった社会の闇を直視しなければなりません。
孤独のまま亡くなり、遺体にウジがたかり、悪臭が部屋の外にまで届くようになってはじめて発見された故人の無念はいかほどのものだったのか…。
残されたご遺族のやりきれなさはどれほどのものか…。
思いは尽きません。
特殊清掃の現場では今生きていることのかけがえなさを思い知らされます。普段から死を思うことの大切さを教えられます。
部屋の現状を回復し、故人の無念を少しでも濯ぐ思いで現場に向かう次第です。